大きく育てる木

アカシア(マメ科 アカシア属)

花が綺麗なため庭木として良く利用される。
花葉ともに切枝としても利用できる。

常緑高木 8~15m
自生地 オーストラリア
日照条件 日なた
耐寒性 普通(品種により弱い)
耐暑性 強い
繁殖方法 実生
品種 沢山あります。

植え付け管理

土壌は選びませんが、土を深く掘り起こし柔らかくして植えてください。
排水の悪い所は避ける。(深植えにならないように)
冬の寒さはやや苦手、北風や霜の当たらない場所を選んで植える事。
若い苗のうちは特に注意。(冬の間は室内の暖かい場所での管理をお勧めします)
特に問題になるような病害虫はありませんが、ウドンコ病が発生する事がある。
成長が早いので、剪定は欠かせません。
花の咲いたすぐ後に全体に3~5節のところで切り込みます。
晩秋に剪定すると花芽を落としてしまうので注意。(剪定は9月初旬までに行う)
肥料はかなり控えめにする事。早く成長させると、風害に合い寿命も縮まります。

基本的にやや乾燥気味を好むため、過湿になるような水のやりすぎにはご注意ください。
地植えの場合、植え付け時にしっかり水を与えれば、後は雨が降らなければ2~3日に一度の水やりぐらいで大丈夫です。

鉢植の場合

10号以上の鉢に、排水の良い土で植える。
こまめに剪定し形を整える事。植替えは毎年行う。

 

ハクウンボク(エゴノキ科 エゴノキ属)

名前は満開の白い花を雲に見立てた事に由来する。
花の綺麗さと、樹形が良いので庭木や公園樹に利用される。

落葉高木 6~15m前後
自生地 北・本州・四国・九州
日照条件 日なた
耐寒性 強い
耐暑性 強い
繁殖方法 実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。

場所と管理

日当たり排水の良い場所に植える。
追肥は春先2月に速効性のものを与え、落葉以降は12月頃に有機質肥料を与える。
寒さ・暑さに強く管理はし易いですが、夏場乾燥しすぎると葉焼けを起こします。

病害虫と剪定

問題になるような病気は特にないようです。
害虫では、葉を食害する蛾の幼虫に注意し、幹を食害するカミキリ虫は見つけ次第取り除くこと。
基本的に自然形に育てますが、剪定を行う場合は落葉の時期に行う事。

鉢植の場合

8号以上の鉢に、排水・保水性の良い土で植える。
鉢の大きさとのバランスを考え、こまめに剪定管理する事。
根の成長もはやいので、毎年の植えかえが必要になります。

 

ネムノキ(マメ科 ネムノキ属)

夜になると葉は両側から合わさり眠ったような姿になるのでこの名が付いたといわれる。
「夫婦円満」を意味し庭に植えると怒りを鎮めると言われています。

基本的に自然樹形で大きく育てますが、剪定でコンパクトに育てる事も可能です。

落葉高木 8~10m
自生地 本州・四国・九州
日照条件 日なた
耐寒性 強い
耐暑性 強い
繁殖方法 実生・挿木・取り木

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥・腐葉土等を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。

場所と管理

土質は特に選びませんが肥沃な過湿な場所のほうが、良く育ちます。
日当たり風通しが良く、排水がよく保水性のある場所に植える事。
乾燥に弱く、水やりを怠ると傷みますので、注意必要。
マメ科なので自分で空気中のチッソを利用することが出来ます。
したがって花芽分化期の5月ごろ燐酸分の多い溶けやすい肥料(骨粉等)を株元に与えると花付きがよくなります。

病害虫と剪定

特に問題になるような病害虫はありませんが、敵期防除必要です。
萌芽力はあまり強くありませんから、枝の切り戻しは行わず、不要な枝を付け根から切り除くようにし、切り口には必ずツギロウを塗っておきます。
落葉時期に枝先が枯れこみますので、春先に芽の出ない枝は切戻すようにして下さい。
剪定の時期も一般の落葉樹とは違い、寒い時期は避け、暖かくなる3月に行います。

鉢植の場合

8号以上の鉢に、排水・保水の良い培養土に植えること。潅水は土の表面が乾けばたっぷり与える。
乾燥には弱いので水遣りに気をつける事。夏場は特に乾燥させないようにします。
鉢植えの場合は、9月ころ燐酸分とカリ分の多い肥料を与えます。

 

ハマボウ(アオイ科 フヨウ属)

暖地の海岸の泥土等に生える。
7~8月、枝先に直径5cm程の淡黄色の花を咲かせる。
ハイビスカスと同じ仲間で、夏の花として人気がある。

基本的に自然形で大きく育てる事が多いですが、
剪定でコンパクトに育てる事も可能です。

落葉低木 1~3m
自生地 本州(千葉以西)・四国・九州(奄美大島まで)・朝鮮
日照条件 日なた
耐寒性 普通
耐暑性 強い
繁殖方法 挿木・実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。

場所と管理

日当たり排水・保水の良い場所に植える。
乾燥に弱いので注意。
追肥は春先から2~3ヶ月おきに速効性のものを与え、落葉以降は12月頃に有機質肥料をやや多めに与える。
落葉樹ですが、やや寒さに弱いので冬北風の当たる所は避ける。
関東以北では鉢植えでの栽培をお勧めします。

病害虫と剪定

特に問題になるような病害虫はありませんが、多少防除必要。
冬に少し強めに剪定し、新芽が伸びたあと徒長した枝を切り戻し、樹形を整える。

鉢植の場合

8号以上の鉢に、排水・保水性の良い土で植える。
鉢の大きさとのバランスを考え、こまめに剪定管理する事。

 

ウワミズザクラ(バラ科 サクラ属)

4~5月にかけて枝先に白い小さな花を枝一面に咲かせる。
秋に実をつけ、若実や蕾を塩漬けにして食用に用いる。

落葉高木 15~20m
自生地 日本全土・中国
日照条件 日なた
耐寒性 強い
耐暑性 普通
繁殖方法 実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。
成長が速いので、幹に成長傷が出る事がありますが、成長に伴い回復します。
その場合、剪定保護剤を付けておくと修復しやすいです。

場所と管理

日当たり・風通しの良い場所で、水はけが良く、やや乾燥した場所であれば、土質は特に選びません。(日当りを好みますが、夏の西日は避ける)
過湿を嫌う為、水やりは土が乾いてから与えます。
真夏に水不足のなると、葉先が枯れこんでしますので注意必要。

病害虫と剪定

主な病気は灰星病です。殺菌剤(キャプタン水和剤等で防除)
害虫では、カイガラムシ・アメリカシロヒトリが発生します。
見つけ次第補殺又は、殺虫剤(MEP乳剤等)

鉢植の場合

10号以上の鉢に、排水・保水の良い培養土に植えること。潅水は土の表面が乾けばたっぷり与える。
やや乾燥気味に管理しますが、夏場は特に乾燥させないようにします。

 

アメリカデイゴ(マメ科 デイゴ属)

江戸時代に渡来し、暖地で庭木や街路樹として植えられている。
真夏に南国を思わせる真紅の花を付け、一際目立つ。
萌芽力が強く強い剪定に耐える。

アメリカデイゴは冬の時期地上部の枝はは殆ど枯れ込み、春に芽を伸ばし徐々に幹を大きくします。この木の特性ですのでご理解下さい。

落葉小高木 4~6m
自生地 ブラジル
日照条件 日なた
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
繁殖方法 挿木・実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。
南関東以北では、鉢植えで管理してください。

場所と管理

日当たりを好み寒さに弱い為、冬に冷たい風の当たる場所は避ける。
乾燥に多少弱いところがあるが、過湿は良くない
追肥は春先から2~3ヶ月おきに速効性のものを与え、落葉以降は12月頃に有機質肥料をやや多めに与える。

病害虫と剪定

特に問題になるような病気はありません。害虫は適期に多少の防除必要。
成長が早いので、適度に剪定が必要。切る位置に関係なく萌芽するので、樹形を整えて剪定する。
冬に地上部の枝は枯れこみます。
冬枯れこんだ枝は切り取り、春の芽吹きの後芽の出ない枝は切り落とす。

鉢植の場合

10号以上の鉢に、排水・保水性の良い土で植える。
地植えよりも冬の枯れこみが多くなる事があるが、春に伸びる新芽を利用しバランスよく形を整える事に気をつける。
冬に室内に取り込む場合も、ある程度日に当たるように心がける。
冬場は特に過湿になり過ぎないようにする事。

 

アオダモ

灰褐色になる肌に特徴があり。
春、4~5月に白い花をさかせる。
枝を水につけると、水が青くなる事から、命名されたよう。
株立ち・模様木等さまざまな樹形で楽しめる。

アオダモと呼ばれている木は各地にあり、幹・幹肌に大きな違いはないようですが、
葉が丸みを帯びた物や細く尖った物等多少違いがあります。
いずれもアラゲアオダモの変異種のようです。

落葉高木 5~15m
自生地 北・本・四・九・南千島
日照条件 日なた
耐寒性 強い
耐暑性 強い
繁殖方法 実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
根巻きの場合は、麻テープは外さずにそのまま植えて下さい。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。

場所と管理

日当たりの良い場所を選び、排水の良い肥沃な土に植えてください。
冬に有機質肥料を与え、花後に速効性肥料を施用する。
極端な乾燥はいけませんが、過湿を嫌うので水の与え過ぎに注意すること。

病害虫と剪定

特に問題になるような病害虫はありません。多少の防虫必要
通常は自然形に育てますが、剪定を行う場合は、落葉の時期に行います。
新芽が伸びてから行う場合は、バランスの悪い徒長枝を切り戻す程度。
株立ちの場合、太くなりバランスが悪くなれば、根元から切り込んで新しく芽を吹かして樹形を造り直すこともできます。(強剪定は1~2月に行う事)

鉢植の場合

10号以上の鉢に、排水の良い培養土に植えること。潅水は土の表面が乾けばたっぷり与える。
1~1年半ごとに植えかえが必要です。

シマトネリコ(モクセイ科 トネリコ属)

柔かいやさしい涼しげな葉で人気。
庭木・鉢植でグリーンインテリアに利用範囲広い。
株立ち・模様木等さまざまな樹形で楽しめる。
半落葉高木 3~10m
自生地 沖縄・中国・フィリピン・インド
日照条件 日なた
耐寒性 普通
耐暑性 強い
繁殖方法 挿木・実生

植え方について

ポットをはずして、深植えにならないように盛り上げて植えてください。
ピートモス・バーク堆肥を加えやわらかく排水・保水性の良い土に植える事。
風等で根元が揺れないように、支柱をする事。

場所と管理

日当たり風通しの良い場所に植え、2~3ヶ月おきに速効性肥料を与えてください。
冬に有機質肥料を与える事。
冬の北風は苦手。マイナスが続くところでは鉢植にして、室内においてください。
半落葉の性質のため、新芽の出る前や環境の変化があると古葉を落すことがあります。
落葉してもしばらくすると新芽が出て綺麗に出揃いますので、ご心配なく。
また、冬場は葉色が赤みをおびたり、黄色に変色したりします。
シマトネリコは大変水を欲しがります。水切れの無いように注意してください。

病害虫と剪定

特に問題になるような病害虫はありません。多少の防虫必要
刈込みには強いので、コンパクトに抑える事も出来る。
徒長した枝を切り戻し、全体のバランスを整えるように切り込む。
株立ちの場合、支柱をして整え太くなりすぎた枝は間引くようにする。

鉢植の場合

10号以上の鉢に、排水の良い培養土に植えること。潅水は土の表面が乾けばたっぷり与える。
追肥は隔月少量ずつ(与えすぎは禁物)